赤ちゃんと幸せに過ごす入院生活なんて幻想だった【出産体験談⑤】

出産・育児

産後の身体を休める時間はない

妊娠中もっと母乳について調べておけば良かったと後悔しました。母乳が産後すぐに出ず、分泌され始めるのに2~3日かかることは知っていたけれど、自然に分泌されると思っていたのです。というか体質によるのかと思っていました。

しかし実際は赤ちゃんに出ないおっぱいでも吸わせることで刺激され分泌される。そのことを知らなかったので、なぜ母乳が出ないおっぱいに吸い付かせるのかわけがわかりませんでした。そして、母乳の分泌は夜間に増加するそうです。母乳で育てたいなら夜間も3時間ごとに授乳しなければなりません。わたしは入院中は身体を休めるために夜間赤ちゃんは預けてもらうものと思っていました。退院前に2日くらいは自分でみるのかな、なんて甘い考えでした。

出ない母乳を無理矢理吸い付かせるのは辛い

乳首に吸い付かせるのは嫌がってギャン泣き、凄く抵抗していてかわいそうになりました。すぐにミルクをあげたかったです。いつ出るようになるのか、本当に出るようになるのか不安でした。

母乳が出るようになっても上手くいかない

産後3日目くらいから胸が硬くなって、夜にはカチカチの岩みたいになっていて痛み、熱感がありました。助産師さんが搾乳してくれて、見よう見まねで自分でもやりましたが量はそこまで出ません。カチカチなのも少し和らぐ程度。今日夜間がんばればもっと出ると言われました。

乳首が硬い、赤ちゃんの口が小さいため、乳首に吸い付くのは母乳が出るようになってからもかなり抵抗され、それが物凄くストレスに感じていました。授乳指導するから呼んで下さいと言われ、呼ぶと来るのが凄く遅い。その間ギャン泣き、早くミルクをあげたいのに・・・。

結局搾乳した母乳を哺乳瓶であげていたけれど、授乳の練習をしないと吸ってくれるようにはならないので、3時間おきに嫌がる赤ちゃんに乳首を当てていました。

何度も授乳指導をしてもらいましたが、最後まで上手く吸えるようにはなりませんでした。力強く母乳を拒否&ギャン泣き。乳首は切れて痛かったし、母乳を与えることが嫌になってしまいました。

授乳3時間おきだけじゃない

オムツ替えて、ミルクあげれば、大抵の時間赤ちゃんは寝ているものだと思っていました。実際は全然寝てくれない。抱っこしないと泣きっぱなし。これが入院中一番辛かったです。寝たと思って寝かせるとまた泣く。添い寝すると一緒に寝てくれることも少しあったけれど、気づいたら尿漏れして、赤ちゃんの衣類だけでなくベッドのシーツ、自分の病衣全替えしなければならなくなったり。おしっこかけられたり、吐いて着替えさせたり、とにかく身体を休める時間がほとんどありませんでした。

マタニティブルーになった

ミルクを飲んだ後も泣き続けてたり、抱っこしてても泣き続けていたり・・・。気づいたら日中ずっと、一晩中と抱っこしていました。新生児室に預けることもできたけれど、スタッフさんたちは皆忙しいので、結局誰にもあやしてもらえず、一人でギャン泣きしているんだろうなと思うと、わたしが見てあげなくちゃ誰も見てくれないと思ってがんばっていました。コロナの影響で面会もなく、日ごとにストレスが増してきました。

助産師さんが見かねて今晩は授乳のとき以外はこちらで預かりましょうか?と言ってくれました。退院2日前のことでした。もう限界だったのでお願いすることにしました。新生児室に預けた後、疲れがドッと溢れてきて涙が出てきました。

この後我が子はあそこでずっと泣いているのかな?見てあげれなくてごめんね。そう思うとますます涙が止まらなくなりました。

マタニティブルーは誰にでもなることとわかっていたし、そんなに自分を責めていたわけでもないけれど、とにかく泣けて泣けて、これがマタニティブルーかと実感しました。

まとめ

出産した後は体力を回復している余裕はない。赤ちゃんと過ごす幸せいっぱいの入院生活を送るという考えは甘かったです。上手くできなくて当たり前、マタニティブルーはなるものだ、これだけは覚悟していたのでなんとかなったような気がします。

出産・育児

Posted by 望未市