マタニティーブルー・産後うつ【誰しも起こりうる】
出産後なぜか涙が出る、不安で頭がいっぱい、些細なことでイライラすると悩んでいるママいませんか?これは何も珍しいことではなく、誰しも起こりうることなのです。そのことを知らずに一人で苦しんでいる場合もあります。正しい知識をあらかじめ得て、対処していきましょう!
マタニティーブルーとは
出産後3日以内に、感情の揺れ、不安・悲しみ、イライラ、食欲不振、不眠等の症状がみられます。ほとんどが1~2週間ぐらいで軽快し、治療の必要はありません。
産後うつとは
2週間経っても症状が軽快されず、症状が重くなる。マタニティーブルーとは違って一過性のものではなく、治療が必要です。自分自身や赤ちゃんを傷つけたいという衝動が出たり、死にたいという気持ちになり、普通の日常生活も難しくなります。産後のママの10%以上に起こると言われています。
マタニティーブルー・産後うつの原因
明らかな原因は不明ですが、出産後の女性ホルモンの急激な変動、睡眠不足・体力低下、環境の変化や母親としての自信不足や、出産前の生活の喪失感等、様々な要因が重なって起こるとされています。
なりやすい傾向の人
PMS(月経前症候群)の症状が強かった人や責任感が強い、真面目、1人で抱え込みやすい、完璧主義者、心配性等の性格の人がなりやすいと言われています。
赤ちゃんのお世話、家事、家族との関わりなど、すべてを理想通りにこなそうとがんばりすぎることで発症することもあります。
しかし、こういったタイプの人だけが起こるというわけではなく、誰しも起こりうることなので、自分は大丈夫だろうと軽視しないで下さい。
対処法
誰しも起こることだと理解しておく
なぜこんなに気分が落ち込むのだろう、イライラするのだろうとわからないでいるとネガティブになって、自分を責めてしまいます。ホルモンバランスの乱れ、環境の変化で誰でもなること、自分だけではないと知っておけば、あまり深く考えず、仕方のないことだと割り切ることができます。
家事・育児を完璧にこなさない
全て完璧にやろうとすると気が滅入ってしまいます。掃除・片付けはやらない、食事も凝ったものは作らない、家族にやってもらう等々、ママ自身が休みながら行えるようにしましょう。
日の光を浴びる
朝起きたらカーテンを開けて、窓を開けて喚起、日の光を浴びるようにしましょう。それだけで1日の気分が変わってくるものです。
軽く運動をするちょっとした隙間時間にヨガや体操をしてみる。少しの時間赤ちゃんを見てもらって、外に散歩に出かけてみると気分転換になってスッキリします。
辛い気持ちを溜め込まず、吐き出す
夫やパートナー・家族に辛い気持ちは話しましょう。一人で溜め込むと爆発してしまいます。家族以外の人にも話を聞いてもらえる人がいると良いでしょう。
地域の家庭支援センターで相談する身近な人に話ずらい場合は地域のサービスを活用しましょう。専門家が話を聞いてくれるので安心です。気軽に活用して良いものなので遠慮せずに相談してみましょう。
こんなときはすぐに受診をしましょう
- 2週間経っても良くならない
- だんだん症状が悪化する
- うつ症状がひどく、ママ自身の生活や子育てに大きな支障がある
- ママ自身や子どもを傷つけてしまいそうになる
家族の協力が必須
ママ自身だけで対処することはできません。大切なのは夫やパートナー・家族が理解して助けてあげて下さい。産後うつの症状に本人は気づかないことが多いです。育児・家事に積極的に協力することはもちろん、ママの精神的サポートをして負担を少なくしてあげましょう。
「ワンオペ育児」という言葉が浸透するほどには育児が困難な昨今ですが、育児を共に行う意思を示して行動し、孤独感を取り除いて気持ちを分かち合うことがまず重要になってきます。
マタニティブルーが決して甘えではないこと、頑張りでどうにかなるものではないことを本人だけでなく周囲もきちんと理解することがマタニティブルーを乗り越えるポイントとなります。