陣痛の乗り切り方【呼吸法と補助動作・いきみ逃し】

出産・育児

初めてのお産、陣痛がどの程度のものなのか想像できず、不安ですよね。どう乗り切れば良いのか、事前に勉強しておくと少しは不安が緩和されます。陣痛の乗り切り方について段階的にご紹介します!

陣痛のはじまりからお産まで

陣痛はいきなりきません。最初は生理痛のような、軽い痛みから始まります。徐々に痛みの持続時間が長くなり、痛みと痛みの間隔時間が短くなってきます。それとともに痛みは強くなっていきます。1回1回の陣痛によって、赤ちゃんが少しずつ下に降りてきて、ホルモンが分泌されることにより子宮口が開いて、赤ちゃんが通ってくる産道も赤ちゃんが通りやすいように柔らかくなってきます。そうやって赤ちゃんもママの身体も少しずつ準備されながら、お産は進んでいきます。初産婦だと14時間程度かかります。長丁場になることを想定してリラックスして過ごすように意識しましょう。

呼吸法を知り、痛みを緩和させる

呼吸に意識を集中してみましょう。息を吐くことで、副交感神経を優位にします。呼吸により筋肉の緊張が和らぎます。ゆっくりした呼吸にはリラックス効果があり、痛みや不安を和らげることができ、痛みで呼吸が速くなって「過呼吸」を起こすのを防ぐことができます。
呼吸をよりどころとして、痛みでパニックになるのを防ぎましょう。
また、陣痛中に息を止めてしまうと、赤ちゃんへ酸素を送ることも止まってしまい、赤ちゃんが酸欠状態になってしまいます。そのため陣痛中に呼吸をすることはとっても大事なことなのです!

どの呼吸法をするのかは病院先での指示に従いましょう。

呼吸法の種類

ラマーズ法

静かに長く吐いていきます。吸うのは自然に任せて短く。吸うことを意識する必要はありません。吐くのをやめると空気は自然に入ってきます。お産の進みに合わせて呼吸法と弛緩法をおこないます。 けっこう難しいので練習しておくと良いでしょう。練習のときはいきまないようにしましょう。実際にお産するときは助産師さんが教えてくれるので大丈夫!

①初期【子宮口が0㎝~7㎝開くまで】

呼吸法:ワルツの呼吸
1)お腹が張ってきたらゆっくり大きく深呼吸をします
2)3秒くらいかけて鼻から息を吸います
3)3秒くらいかけて口から息を吐きます
4)ワルツのリズムに合わせて2)3)の呼吸を繰り返します
5)お腹の張りがおさまってきたらゆっくり深呼吸し、全身の力を抜きリラックスします  

②中期【子宮口7㎝~全開大になり、赤ちゃんの頭が見え隠れするまで】

呼吸法:ヒッ・ヒッ・フーの呼吸
1)お腹が張ってきたらゆっくり大きく深呼吸をします
2)浅く・軽く・早く、「ヒッ」と口から息を吐き、鼻で息継ぎをしたあともう一度「ヒッ」と口から息を吐きます
3)軽く息継ぎをした後、口をすぼめて「フー」と息を吐きだします
4)痛みにに合わせて2)3)の呼吸を繰り返します
5)おなかの張りがおさまってきたらゆっくり深呼吸し、全身の力を抜きリラックスします  

呼吸法:ヒッ・ヒッ・フー・ウンの呼吸(いきみ逃しの呼吸)
1)お腹が張ってきたらゆっくり大きく深呼吸をします
2)浅く・軽く・早く、「ヒッ」と口で息を吐き、鼻で息継ぎをしたあともう一度「ヒッ」と口から息を吐きます
3)軽く息継ぎをした後、口をすぼめて「フー」と息を吐きだし、いきみに合わせて「ウン」と言います
4)痛みにに合わせて2)3)の呼吸を繰り返します
5)お腹の張りがおさまってきたらゆっくり深呼吸し、全身の力を抜きリラックスします

 ※「ウン」の反動で息は自然に吸い込まれるので、吐く方に注意を集中。強い収縮と軽いいきみを上手に逃す。

③後期【赤ちゃんの頭が見え始めてから生まれるまで】

呼吸法:いきみ
1)おなかが張ってきたらゆっくり大きく2回深呼吸をします
2)3回目に大きく鼻から息を吸い、息を止めて10~14秒ほどいきみます
3)息が続かなくなったら、再度大きく鼻から息を吸い、息を止めて10~14秒ほどいきみます
4)おなかの張りがおさまってきたらゆっくり深呼吸し、全身の力を抜きリラックスします

 ※目を閉じないで、正しい方向にいきむ。

呼吸法:短促(たんそく)呼吸
1)合図に合わせて両手を胸におき、「ハッ・ハッ・ハッ……」と軽く口から息を吐きます  

※赤ちゃんの頭が出てきたとき数秒間、けっしていきんではいけません。ゆっくりと赤ちゃんを出してあげて下さい。ゆっくりと全身の筋肉の力を抜き切るようにして、息を吐きます。

ソフロロジー式呼吸法

ゆっくりと補足、長く吐くことがポイントです。息を吐くことだけに集中し、息が吐けなくなったら自然に(無意識的)に吸います。ラマーズ法より簡単にできます。

※医療機関によって取り入れている呼吸法は異なるので、確認しておくと安心です。

陣痛中の過ごし方

陣痛と陣痛の間の時間は全身の力を抜き、リラックスして過ごし、次の陣痛へ備えましょう。

補助動作の種類

マッサージ法

腹部・腰・大腿部など気持ちの良いところを呼吸法に合わせてマッサージします。圧迫法腸骨の内側や腰を、吐く息に合わせて親指で強く圧迫します。

リラックス法

不安や緊張をやわらげるために欠くことのできない訓練です。どの筋肉も部分的に緊張や弛緩ができるように練習しておきましょう。

赤ちゃんの頭が下りてくる頃に便意を催すような感覚になります。その際に「いきみたい」という感覚になるのですが、子宮口が全開大になるまではいきむのを我慢して逃していくことが望ましいです。  
その段階でいきみを続けてしまうと、産道(子宮頸管や腟)がむくんだり、傷ついてしまう可能性があります。また、赤ちゃんに余計なストレスがかかり、お産が長くなるリスクもあります。

いきみ逃しの方法

肛門を押してもらう

人の温かい手で肛門を押してもらうと、より楽に感じる場合もあります。サポートをしてくれる方にお願いしましょう。

肛門にテニスボールを当てる

テニスボールが硬くて痛い場合は、丸めたハンドタオルなどでも代用が可能です。  

アクティブチェアに座る

陣痛の緩和やお産のスムーズな進行をサポートする椅子です。産院に用意されているので、必要なときは申し出ましょう。

腹圧のかからない姿勢を取る

腹這いや横向きで寝そべる姿勢など、できるだけ腹圧がかかりにくい楽な姿勢をとるようにしましょう。  

※周囲のサポートしてくれる人にお願いして、自分が楽になるいきみ逃しの方法を見つけましょう

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Posted by 望未市