安定期の身体の変化・注意点【妊娠中期】

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安定期とは

一般的に妊娠中期に入る16週目(妊娠5ヶ月)からの3ヶ月間を指します。
妊娠初期の不安定な体調やつわりの症状が落ち着いてくる時期で、比較的過ごしやすい時期のため、出産前にやっておきたいことはこの時期にするのがおすすめ!しかし安定期とはいえ、油断は禁物。

身体の変化

  • お腹のふくらみも目立つようになり 、体全体がふっくら丸みを帯びて妊婦さんらしい体型になっていく。
  • おっぱいや乳輪が大きくなり、乳首の色が黒ずんでくることもあります。
  • 赤ちゃんに栄養を供給する胎盤が完成します。そのため、赤ちゃんへ安定して血液・栄養が送られるようになる。
  • 食欲が増える。体重を気にせず過度に体重が増加してしまうと、母体や赤ちゃんに悪影響が出る可能性があります。妊娠高血圧糖尿病になる危険性、難産になる恐れもあります。

注意点

切迫早産

赤ちゃんの生まれてくる準備が整うのは、妊娠37週以降の正期産と呼ばれる時期に入ってから。それより前に生まれることを早産と言い、早産になる恐れがある状態のことを切迫早産と言います。予防のために、無理をしないことと妊婦健診をきちんと受診するようにしましょう。

妊娠高血圧症候群

妊娠20週以降に高血圧の状態が続く状態のことで、重症化すると、ママ自身が肝機能障害や脳出血を起こしたり、赤ちゃんの発育に影響が出る可能性があります。
血縁者に高血圧の方がいる場合や妊娠前から肥満傾向、年齢が高い方は発症の危険性が比較的高い、また、仕事などで過剰なストレスを感じていたり、食べつわりで妊娠前よりも体重が増えてしまった場合も起こりやすいです。  
軽いむくみは3割ほどの妊婦さんに見られますが、重度のむくみが出ている場合は要注意です。
過食や偏食に気をつけて、栄養バランスの良い食事を心掛けることと適度な運動が大切です。ウォーキングやマタニティヨガを生活に取り入れましょう。

妊娠糖尿病

妊娠中に発見される糖代謝異常のことで、妊娠以前より糖尿病だった場合は妊娠糖尿病には含まれません。
妊娠糖尿病になると、妊娠高血圧症候群などの合併症が起こりやすくなる、胎児が肥満の状態となり難産となる、生まれた後も赤ちゃんに治療が必要となるなどの危険性が高まります。
妊娠高血圧症候群と同様にバランスの良い食事と適度な運動を心掛け、カロリーの摂り過ぎや太り過ぎを防ぐことが大事です。

動悸・息切れ

大きくなった子宮は心臓を圧迫するようになり、さらに、胎盤を通して赤ちゃんへ十分な血液を送る必要があるため、心拍数が増え、心臓に負担がかかるようになり動悸を感じやすくなります。肺や横隔膜も圧迫するようになり息切れも起こりやすくなります。
外出や軽い運動をするときはこまめに休憩し、動悸、息切れを感じた場合には、すぐに身体を休ませ様子をみましょう。 休んでも良くならなかったり、悪化するようであれば、病院に相談するようにしましょう。

胃もたれ・胸やけ

子宮が胃腸を圧迫するようになるため、胃もたれ、胸やけの症状が出てくることがあります。また、胃酸の逆流が起こりやすいため、吐気も出てくる可能性があります。
食べられないときは無理して食べず、食事を小分けにする、消化の良いものを食べるようにしましょう。

便秘

腸の運動が妊娠によって低下することと、子宮が大きくなってきて、腸を圧迫することで便秘しやすくなります。
水分はこまめに摂取する、食物繊維を多く摂る、規則正しい生活を送り、毎日決まった時間帯に排便の習慣をつけるようにしましょう。

貧血

赤ちゃんのために血液はたくさん作られ、送られるため、血液全体量は増えます。しかし、血液成分の中でも赤血球の数は、血液全体量に比べるとそこまでは増えないので、血液中の赤血球は薄くなってしまい、貧血が起こりやすくなります。貧血のため、動悸、めまい、頭痛、たちくらみなどを引き起こすことがあります。
レバー、ほうれん草など鉄分の多い物を摂取することも大切ですが、鉄分のみを多く摂るのは危険です。レバーに含まれるビタミンAは妊娠初期に摂りすぎると、胎児奇形が増加する可能性があるといわれているため、バランス良い栄養摂取をするよう心掛けましょう。

皮膚のかゆみ・妊娠線

「妊娠性掻痒(そうよう)症」といい、全身に強いかゆみが起こることがあります。かゆみ以外の症状はありませんが、掻き壊してしまうと発疹や色素沈着が起こる可能性もあります。  
急激にお腹が大きくなる影響で皮膚が引っ張られ肉割れを起こし、妊娠線ができてしまうこともあるます。妊娠線は一度つくと元に戻りません。お腹だけでなく、太ももやお尻にもつきます。妊娠初期から後期まで、全身の保湿ケアをするようにしましょう。肌に刺激が少ない衣類を着用するのも◎。妊娠によってシミもできやすくなっているので、日焼け止めもこまめに塗った方が良いです。

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細菌感染

妊娠中期はおりものの量が増加します。また、妊娠中は免疫力が低下しているため、カビによるカンジタ腟炎や細菌感染症を起こしやすいです。下着やおりものシートをこまめに変えるなどして、普段よりも清潔に保つよう心がけましょう。

こむらがえり

妊娠週数が進むにつれて、子宮が大きくなって足の血流が圧迫されることやミネラルやカルシウムが不足することで足がつりやすくなります。起き上がれない程の強い痛みを感じることもあるそうです。
長時間同じ姿勢を取らない、足のマッサージをしてみる、ミネラルやカルシウムを意識した食事を摂る、水分をこまめに摂るようにしましょう。

腰痛

お腹が大きくなるにつれて、バランスをとるためにお腹を突き出し反り返ったような姿勢になり、その状態を支えるため腰に負担がかかるようになり、腰痛が起こりやすいです。
体重増加を正常範囲に抑える、長時間の立ちっぱなしを避ける、背中にクッションをあてたり、腰が沈まないような固めのマットレスを使用すると良いでしょう。

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Posted by 望未市